清水寺の「阿弥陀堂」は、本堂の西側に位置する小規模ながら歴史的に重要な建物です。この堂は、阿弥陀如来を本尊とし、特に浄土信仰と深い関わりを持っています。現在の阿弥陀堂は、1633年（寛永10年）に再建されたものであり、その美しい造りは江戸時代の建築技術を物語っています。 阿弥陀堂は、室町時代以降の浄土信仰の広がりに伴い、念仏を唱える場として重要視されました。この堂は、清水寺に訪れる人々が、阿弥陀如来の慈悲に触れるための霊場として役割を果たしています。 堂内には、鎌倉時代の作とされる阿弥陀如来像が安置されています。この像は、優美で穏やかな表情が特徴で、阿弥陀如来の持つ慈悲深さを見事に表現しています。