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鐘楼 / 清水寺

清水寺の鐘楼は、境内入口の仁王門をくぐってすぐ右手に位置し、国の重要文化財に指定されています。この鐘楼は、江戸時代初期の慶長12年(1607年)に成就院住職の玉円上人によって再建されました。再建時に、以前は本堂の北東、現在の地主神社の南東付近にあった鐘楼が現在地に移設されました。その後、1999年(平成11年)には平成の大修理により、江戸寛永期の極彩色や丹塗りが復元され、現在の華やかな姿となっています。 鐘楼に吊るされている梵鐘は、2008年(平成20年)に新たに奉納された5代目で、高さ約197cm、重さ約2.365トンの大きさを誇ります。この鐘は、毎朝4時51分から10回打鐘され、京都で最も早く朝を告げる鐘として知られています。以前の4代目の梵鐘は、1478年(文明10年)に時宗の僧侶・願阿上人の発願により鋳造され、530年間にわたり使用されてきましたが、金属の劣化により保存のため引退し、現在は宝蔵殿に安置されています。 鐘楼の建築様式は切妻造で、一重の本瓦葺きとなっています。通常、鐘楼の柱は四隅に4本配置されますが、清水寺の鐘楼は梵鐘の重量を支えるために6本の柱が使用されています。また、装飾には獏や象の彫刻が施され、絢爛豪華な安土桃山様式の特徴が随所に見られます。 大晦日には、この鐘楼で一般の参拝者が除夜の鐘を撞くことができ、多くの人々で賑わいます。


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