.jpg)

朝倉堂 / 清水寺
朝倉堂は、京都の清水寺境内に位置する重要文化財の一つです。その歴史は1510年(永正7年)に遡り、越前国(現在の福井県)の守護大名であった朝倉貞景が、応仁の乱で焼失した清水寺の復興のために多額の寄進を行い、法華三昧堂として建立されました。このことから「朝倉堂」と呼ばれるようになりました。 創建当初の朝倉堂は朱塗りの舞台造りで、本堂を模した壮麗な建築でしたが、1629年(寛永6年)の大火で焼失しました。その後、1633年(寛永10年)に再建され、現在の姿となりました。再建時には彩色を施さない白木造りの入母屋造、本瓦葺の建物として建てられました。2013年(平成25年)には半解体修理が行われ、建物の保存と耐震性の向上が図られました。 堂内には、清水寺型千手観音を本尊とし、脇侍として毘沙門天と地蔵菩薩の三尊像が安置されています。これらは本堂の本尊と同様の組み合わせですが、朝倉堂の内部は通常非公開のため、直接拝観することはできません。また、堂内には重要文化財に指定されている宝形造り唐様厨子があり、その中に本尊が祀られています。 朝倉堂の東側には「仏足石」と呼ばれる石があり、これは平安時代の武将・平景清の足跡とも伝えられています。この石を撫でると足腰の病が治ると信じられ、多くの参拝者が訪れています。長年にわたり多くの人々が撫で続けたため、石に刻まれていた模様はほとんど消えてしまっています。 朝倉堂は、洛陽三十三所観音霊場の第13番札所としても知られ、御朱印を受けることができます。清水寺の本堂とともに、多くの参拝者や観光客に親しまれる歴史的建造物です。
近くの音声ロケーション
Loading...